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​信仰と「私」

​岸田 親憲

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​信仰と「私」

岸田 親憲

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​貰う喜びから与える喜びへ

 日本人と云われる民族は永い間二〇〇〇年以上の昔から農耕民族としてこの特異な恵まれた風土の中で稲を作り米を主食として生きてきました。そしてその永い歳月の中から知らず知らずの間に「民族性」と云う日本人独特の気質が出来上がってきました。

 それは現在程交通の手段や道路が発達していない大昔、人々は一定の地域に定着して春には種(モミ)をまいて秋には収穫すると云う今の経済活動の短い早いサイクルと違って長い一年サイクルの稲作の中でその地域の長を頭として協力し合い助け合って生きてきました。この社会の特徴はその地域(村)がより良く生きるためにその村の人々が常に同じ心で一致して共同作業をしなくてはなりませんでした。

そこでその地域に住む人々(同じ村の中に暮らす一人一人の村人)に要求されることは、春に種をまいて秋に収穫すると云う長いスパンで共同生活をするためにはどうしても全体の秩序を乱さないと云うこと、云い換えてみますと、常に自分以外の人と同じ事をするということでした。

 勿論、作業の分担と云うことはあったでありましょうが、みんなが同じ作業をして共に汗を流し共に苦しみ共に喜ぶと云うことでありました。そんな中で自然に時間と共に培われ来た日本人の気質は何であったのでありましょうか。

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